提言

景観まちづくり~観光地のまちづくりの要素~

2020/02/04

景観とは

ウィキペディアでは「景観とは、日常生活において風景や景色の意味で用いられる言葉である。」と記されています。広義での景観の定義は、ウィキペディアに記されている通りで概ね良いと思います。

一方で、観光地の景観を定義するとなると、専門家の間でも様々な意見があり、これというものがないのが実情です。 また、観光地の景観は、住民の住みやすさを前提に、顧客目線で「迎え入れられている」と感じてもらえることを中心に考えてみても良いと感じています。

例えば、京都や飛騨高山、妻籠・馬籠といった古くからある端正な日本建築を維持する、模倣することではないとも言えます。

 

景観は地域住民が主導してつくるもの

都市計画法を中心に、市街地では法律に従って道路が造られ、住居や商業施設が建てれていきます。また、地方部においては建築時の確認申請の提出といった規則が適用されない地域もあります。

前述に、専門家による観光地の景観の定義は様々なものである、と書きました。どの先生が正しい、正しくないを議論するよりも、観光地の住民や事業者が、その地域での景観とは何かを考えることが大切だと考えます。

 

景観づくりに関する産官学の役割

観光地における景観づくりは、中心市街地と比較して地域住民の景観に対する意識を高め、住民が合意した上での紳士協定、景観計画案の策定といった活動が必要だと考えます。

「学」の役割は、専門家として観光地の景観に関する知識や事例を提供すること、「官」は開発や建築を制限する役割から、景観を守る仕組み(条例等)を作ること、「産」は地域事業者として使用している建築物をどのように維持・変更していくかのルールを考えていくのが良いと思います。


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